「糖尿病」という病名を、あなたもお聞きになったことがありますでしょう。
現在、日本人の一割近くが糖尿病であるとされていますが、糖尿病の疑いといわれるかたも含めますと、二割ほどの人々がそうであると言われています。
日本人の二割ですよ。
大変な数です。
近年になって、我が国の食料事情は大きく変化を遂げました。
欧米化したのですね。
もちろん食料だけでなく、生活のさまざまな事が欧米化したのですが、食の欧米化はそれまで日本人には少なかった病気をもたらしたのです。
そのひとつが糖尿病なのです。
糖尿病というのは、一言で申せば、インスリンという膵臓から分泌されるホルモンが不足するなどして、常時、血糖値が高くなっている状態が続く病気です。
血糖値が高い状態が続きますと、身体にさまざまな障害が出てくることになります。
この症状につきましては、後ほど詳しい説明をいたしますが、やっかいなことに糖尿病の初期、つまり血糖値が高い状態が続くようになっても、最初のうちは症状を自覚できないのです。
人は、強い痛みなどの症状が出る場合にはすぐに病院へ行くものですが、自覚できる症状がないので、糖尿病になりつつあることに気付かず早期発見が難しくなっています。
糖尿病の原因は、なんと申しましても、やはり食生活です。
さらに、遺伝的要素やウイルス感染、免疫系からの場合もあります。
原因が遺伝や免疫系からではどうにもしようがありませんが、それについてお話するまえに、糖尿病には二種類あるということを覚えておいてください。