血糖値が高い状態が続いて、糖尿病と診断されますと、やがて非常に感染症にかかりやすくなります。
これも合併症のひとつです。
何故、感染症にかかりやすくなるのかと申しますと、身体の免疫が弱まってくるからです。
通常、健康なかたが風邪にかかったとして、2~3日、風邪の症状で苦しんだとしても、やがて自然に回復に向かいます。
これは、免疫が正常に働いているお蔭なのですね。
しかしながら、糖尿病になってしまいますと、免疫がちゃんと働かなくなってしまうのです。
それが原因となって、さまざまな感染症にかかってしまうことになります。
たとえば、健康なかたには、なんてことのない風邪のような症状であっても、糖尿病のかたがかかってしまうと、いつまでも長引いてしまうことになるのです。
それが、高齢者のかたですと、風邪から肺炎になりやすく、命を落とす結果にもなり得ます。
また、健康なかたにとっては、まったく無害な菌であっても、糖尿病のかたにとっては害になってしまう細菌もあります。
免疫が弱るということは、そういうことなのです。
ですから、糖尿病そのものが原因で亡くなるかたよりも、こういった合併症が原因で亡くなるかたのほうが多いわけですね。
糖尿病になって、しっかりした治療を行わなければ、どなたでも合併症になってしまいますから、本当に注意が必要なのです。
自覚症状がないからといって油断してしまいますと、いずれ辛い思いをしたあげくに、命を落とします。