糖尿病を改善するためには、早めに治療を始めることが重要です。
メタボと言われている間は糖尿病予備軍のレベルですから、改善すれば元の健康状態に戻ります。
しかし、進行して糖尿病が発症してしまうと、元の体に戻ることはありません。
ただ、日々の生活で少しずつ改善することができるようになります。
もちろん、医師の指導の下で改善をすることになりますが、難しいことではなく食事療法や運動療法がメインとなります。
投薬も並行しながら、できるだけ日常生活に支障がないようにしたいものです。
改善の効果について考えてみましょう。
糖尿病自体が長期間の不健康な状態からの進行ですから、改善もすぐに良くなるのではなく、徐々に良くなっていきます。
糖尿病になった人の食事療法について聞いたことがあるかもしれませんが、糖分を制限した食事となります。
つまり、薄味の食事です。
また、糖尿病になりやすい人は肥満の傾向がありますが、日頃から甘いものをたくさん摂っていたはずです。
しかし、食事療法の味は薄いため、これまでの食事と比べると、とてもおいしくないと感じるはずです。
それでも体調を整えるために必要となります。
患者本人はおいしくないと思っているかもしれませんが、糖尿病ではない普通の人にはちょうどいい味付けと感じる人も少なくありません。
つまり、糖尿病予備軍の人は薄味に慣れることが大切でしょう。
毎日の食事の内容がこれからの自分の健康に大きく関係しているのですから、何を食べるかを意識するようにしましょう。
しかも、それまでの摂取カロリーから大幅にダウンさせると、体も慣れていないので、どうしても体がついていけず、だるくなるでしょう。
このようなことから、食事療法を始めても、1週間くらいでやめてしまう方が多いのです。
これでは糖尿病の治療にはなりませんよね。
治療を続けるためには、ダイエットと一緒で、自分の強い意志が大切ですが、それを見守る家族の存在や、協力も大切です。
本人が食事療法を続けられるように、周囲の人も最大限に協力してあげる必要があります。
最初の苦しい時期を乗り越えられて、体重の減少に繋がれば、だるさも空腹感もなくなり、本人も気分がよくなってくるでしょう。
ですから、そこまでは周囲の協力もお願いしてみましょう。
食事の回数ですが、糖尿病を治療中の方も、やはり、1日3回の食事が望ましいです。
回数を減らして、2食にするようなことはいけませんし、間食は避けなければなりません。
どうしても間食をしてしまったら、次の食事は、その分、ご飯を減らしましょう。
糖尿病の治療中であっても、水は自由に飲めますから、空腹感は水で紛らわします。
体重が減ってくる速度ですが、最初の1年間は、週に1キロくらい順調に落ちるでしょうが、その後は、落ち方も減ってきます。
そして、最終的に標準体重に達したところで、維持するための食事に切り替えましょう。
維持食事においては、仕事量や、生活、環境によって違いますので、病院で相談してみるとよいでしょう。
アルコール類も、糖尿病に悪いと思っている方がいますが、ビール1本は、だいたいご飯1杯分のカロリーです。
日本酒1合も、だいたいご飯1杯のカロリーなので、それを考えてみれば、アルコール類は好きなものを適量に飲んでも大丈夫でしょう。
摂取カロリーさえクリアしていれば、すべて、それらをアルコールでまかなうということはNGですが、食事に取り入れることも可能です。
体に良いというものでも、量が多すぎれば体に悪いものになります。
何より、糖尿病の食事療法は、長く続けなければなりません。
中には、一生、続けなければならない治療方法になっている方もいらっしゃいます。
例えば、アルコールはダメだと、制限し過ぎて無理をすると、ストレスがたまってしまいます。
偏食にならないように、栄養バランスに気をつけ、摂取カロリーに気をつければ、糖尿病の治療中であっても、好きなものも食べることが出来るのです。
それまで、好きなように、好きなだけ食べてきた人は、糖尿病の治療を開始すると、すぐに減食療法をしなければならなくなります。
糖尿病の食事療法では、最初、標準体重にするまで減食療法が行われ、その後、維持食事と続きます。
糖尿病の治療には、患者を標準体重まで戻すことが、とても有効なので、減食療法は避けられないものです。
ですが、どうしても、治療を開始したはじめのうちは、量が食べたりないでしょう。
常に、空腹感が激しくあるかもしれません。
言ってみれば、糖尿病の治療と、ダイエットは同じことをしているので、そのつらさも想像がつくと思います。
例えば、体重が60キロの方であれば、1800キロカロリーとなりますので、それを目安に食事を取るようにします。
その人にとっての必要カロリーが決まれば、80キロカロリー1単位とした計算も出来ます。
糖尿病患者の方が、治療方法として、食事療法をするのなら、また、糖尿病を予防したいのなら、この必要カロリーを単位に換算する方法を使っても良いでしょう。
1600キロカロリーの人なら、20単位ということになり、食品をそれだけ当てはめて考えればよいのです。
なぜながら、私たちの身の回りの食品は、カロリーが80で割り切れる食べ物が多いためです。
そこで、カロリーで言い表すよりも、簡単に単位の数字で言い表した方が覚えやすいし、計算しやすいためです。
ご飯1杯は2単位であり、卵は1個あたり1単位、それから、バナナ1本は1単位と言う感じで覚えることができます。
計算が面倒な方はこのような単位で数える方法を使ってみると、糖尿病の食事療法に役立つと思います。
糖尿病の治療方法として知られている、食事療法ですが、これについて誤解している方が多いポイントがあります。
それは、糖尿病の治療のために食べてよいもの、食べてはいけないものがあると誤解していることです。
糖尿病に良いと言われている食品をたくさん食べたり、そればかり食べたり、糖尿病に悪いと言われているものを避けたり、食べなかったり、このようなことが糖尿病の食事療法だと誤解している方がいらっしゃいます。